JAXA、月に着陸するまでを体感できるゲームを公開--スイングバイも利用

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JAXA、月に着陸するまでを体感できるゲームを公開–「スイングバイ」航法も利用

2023.06.20 13:06

飯塚直

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙教育センターは6月16日、小学校高学年から中学生までを対象にしたシミュレーションゲーム「SLIM:THE PINPOINT MOON LANDING GAME」を公開したと発表した。

 今回公開されたゲームは、8月以降の打ち上げが予定されている「小型月着陸実証機(Smart Lander for Investigating Moon:SLIM)」を題材にしたもの。SLIMは、月や惑星の探査に必要な高精度着陸技術を小型探査機で実証するプロジェクト。

 これまでの探査機は、「降りやすいところに降りる」ものだったが、今後は「降りたいところに降りる」が求められるようになるとされている。SLIMのような小型探査機による着陸実証は世界的にもユニークとされている。

 SLIMを含む多くの探査機は、効率的に飛行するために「スイングバイ」航法を利用する。スイングバイは、天体の動きや重力を利用して、探査機の速度や向きを変える。

ゲームのスタート画面(出典:JAXA)
ゲームのスタート画面(出典:JAXA)

 ゲームは「地球から月へのスイングバイ!」「月の表面を調査!」「月面に着陸!」という3つのステージで構成。地球から月へと着陸するまでの速度コントロールや燃料計算、軌道といった要素をゲームとして体験できるものとなる。

 対応プラットフォームは、GIGAスクール構想対象端末となっており、Windows 10~、ChromeOS 107~、iPadOS 15~をサポートしている。

ゲーム画面(出典:JAXA)
ゲーム画面(出典:JAXA)

 宇宙教育センターでは、文系や理系といった枠にとらわれない、課題を自ら発見して解決する能力を育む「STEAM(Science、Technology、Engineering、Art、Mathematics)」教育を推進している。自学自習ができるゲームスタイルの教材も工作やプログラミングといったSTEAM教材として有用であることから、個人が学べるゲーム教材(無料)として同ゲームを公開した。

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