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中国の火星探査機「祝融号」が新たな地質を発見

2023.03.02 10:39

塚本直樹

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 中国の火星探査機「祝融号(しゅくゆうごう)」が新たな地質を発見したことが、学術誌「Geology」に掲載された。

 祝融号は2020年7月に打ち上げられた探査機で、2021年5月にユートピア平原に着陸した。探査機は半年間で、南へと約1.9km移動している。

 報告されたデータからは、火星地表の下に埋まっているクレーターや、起源の不明な傾斜した地形が観測されれた。「これらのクレーターは砂に覆われ、風化が抑えられたため、その完全な形状を見ることができる」と、筆頭研究者のYi Xu氏は述べている。

 研究者たちは、祝融号による探査が火星の地質研究や初期の気候状況についての手がかりを見つけ、水や氷が存在していた証拠となることを期待している。なお祝融号は2022年5月から休眠状態に入っており、現時点では動作を再開していない。

(出典:China News Service)

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