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「Artemis I」ロケット、ハリケーン襲来で組立棟に収納–打ち上げは10月中旬か
2022.09.27 16:46
米航空宇宙局(NASA)の月探査ミッション「Artemis I」で利用されるロケット「Space Launch System(SLS)」が、ハリケーン「Ian」の接近により発射台から組立棟に移動することになった。
Artemis IはSLSで宇宙船「Orion」を月周回軌道へと打ち上げ、将来の有人月探査ミッションに向けたデータを採取する。以前にはエンジントラブルや液体水素燃料の漏洩によって、そして直近ではIanの接近により、打ち上げが延期されていた。
NASAは以前からハリケーンからSLSを保護するために発射台から組立棟へと移動させる可能性を示唆していた。10月2日の再打ち上げが予定されていたが、現時点ではSLSの打ち上げスケジュールは決定されておらず、10月中旬にずれ込む可能性が示唆されている。
Artemis IのSLSにとって、これは3回目の組立棟への収納となる。まずはロケットの最終組み立てのために収納され、次に燃料充填試験のために発射台に移動。その後のテストで問題が発生し、7月2日に格納庫へと戻された。8月16日には発射台に再び設置されたが、その後も打ち上げは実施されていない。
NASAによれば、SLSはあと2回、組立棟に移動できるように設計されている。Ianが過ぎ去った後、SLSは発射場に戻され、次回の打ち上げスケジュールが決定される。