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「Artemis I」が開く、欧州宇宙飛行士の月への道

2022.08.25 07:30

塚本直樹

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 8月末の打ち上げが予定されている、米航空宇宙局(NASA)による宇宙探査ミッション「Artemis I」。同ミッションには欧州も参加しており、将来的には欧州宇宙飛行士による月探査ミッションも予定されている。

 Artemis Iでは、無人の宇宙船「Orion」を月周回軌道へと打ち上げる。2025年に実施される「Artemis III」では、宇宙飛行士による月面着陸も予定されている。

 そして欧州は、Orionの推進システムや水、空気、電気、熱を制御するサービスモジュールの製造を担当している。主契約者はAirbusで、現在6基のサービスモジュールを製造する契約を結んでいる。これらは今回のArtemis Iだけでなく、2024年に実施される有人月周回ミッション「Artemis II」でも利用される。

 Artemisミッションにおける欧州地域出身者による宇宙飛行士の座席はすでに3席確保されている。欧州地域出身者が月探査に参加するのは、早ければ2025年のArtemis III、遅ければ、その後の「Artemis IV」や「Artemis V」となる可能性もある。

 欧州宇宙機関(ESA)は、「Argonauts」と呼ばれる独自の月着陸船の開発を予定している。2030年代後半には、この欧州製の着陸機が月へと到達するかもしれない。

出典:NASA

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