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ESA、宇宙太陽光発電プロジェクトで民間企業2社と契約–実現可能性を検討
2023.04.20 11:54
欧州宇宙機関(ESA)は、宇宙太陽光発電の商用利用が可能か判断するため、Arthur D. LittleとThales Alenia Space Italyとそれぞれ契約した。プロジェクト「SOLARIS」で、両社の提案などを検討していく。
宇宙太陽光発電とは、地球の周囲を回る人工衛星に搭載した太陽光発電パネルで電力を作り、そのエネルギーをマイクロ波で地上へ無線伝送する技術。天候や季節に左右されず、安定した発電が可能と考えられる。常時発電できることから、大規模な蓄電設備を用意する必要もない。
SOLARISでは、宇宙太陽光発電の実現可能性を調査する。Arthur D. LittleとThales Alenia Space Italyの研究結果をベースに、約2年半かけてメリットやリスク、必要な技術、採算性などを検証する予定。その結果を受け、商業化に向けた軌道上での試験運用を実施するかどうか決める。
宇宙太陽光発電を検討する動きは、カリフォルニア工科大学(Caltech)が実験衛星を打ち上げたほか、Northrop Grummanが地上で行った実証実験、中国が宇宙ステーション「天宮」で行う予定の実証実験など複数ある。日本も2025年の試験衛星打ち上げを計画しているそうだ。