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NASAとDARPA、2027年までに核熱ロケットを製造へ–有人火星探査を想定

2023.01.26 11:25

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)国防高等研究計画局(DARPA)と協力し、2027年までに原子力推進によるエンジンを搭載したロケットを製造すると決定した。

 原子力推進によるロケットには複数の方式があるが、NASAとDARPAが開発するのは「核熱ロケット推進」によるものだ。これは核反応による熱で推進剤を加熱膨張させ、ノズルから噴出するというもの。米国やロシアによる開発が行われてきたが、まだ実用化されていない。

 今回の核熱ロケットの開発は、火星への有人ミッションを見越してのものだ。NASAと2027年までにロケットの設計と実証を実施する。NASAはDARPAによる核熱エンジンの開発プロジェクト「Demonstration Rocket for Agile Cislunar Operations(DRACO)」に参加することとなる。

NASAのBill Nelson(ビル・ネルソン)長官は、「先進的な核熱ロケットは、米国が将来の有人宇宙開発ミッションの可能性を広げることができる、革命的な技術となる」と語っている。

(出典:DARPA)

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