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NASA、「アルテミス1号」のロケット修理を完了–27日に打ち上げへ
2022.09.14 11:13
米航空宇宙局(NASA)の月探査ミッション「アルテミス1号」で用いられる大型ロケット「Space Launch System(SLS)」は、すべてがうまくいけば、ついに米国時間9月27日にもフロリダのケネディ宇宙センターから初めて打ち上げられることになる。
NASAは、9月3日に予定していた打ち上げを再延期したが、その要因となった液体水素の漏れをすでに解消した。現在は問題が解決したかどうかを検証しており、27日の打ち上げに向けて21日以降に推進剤充填のデモンストレーションを実施する。
NASAが12日に公開した最新情報には、次のように書かれている。「先週末、アルテミス1号のチームは液体水素漏れが発生していた部分の修復作業を完了した」「チームはデモンストレーションにより、液体水素漏れが解消したことを確認し、システムにかかる熱および圧力関連の負荷を軽減するよう設計された最新の推進剤充填手順を評価するとともに、キックスタートブリードテスト(少量の燃料を放出して、エンジンが適切な温度まで冷却できるようにするプロセス)を行い、事前の加圧手順で評価することができる」
NASAはまだ、フロリダからのロケット打ち上げを監督する米宇宙軍から特別な許可を得る必要がある。SLSロケットに搭載されている飛行中断システム(FTS)のバッテリーの再確認も必要だ。FTSは、ロケットが軌道を外れた場合にこれを破壊することで、地上の人々に脅威が及ばないようにするシステム。25日ごとにチェックが必要で、27日はその有効期間外にあたる。
(この記事はCNET Japanからの転載です)