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火星ヘリコプター「インジェニュイティ」、ミッション終了–3年間に18kmを飛行
2024.01.26 14:45
米航空宇宙局(NASA)は米国時間1月25日、火星ヘリコプター「Ingenuity」がローターの破損でミッションを終了したと発表した。
Ingenuityは火星探査車「Perseverance」とともに2020年に打ち上げられ、大気が希薄な火星で、飛行技術の実証実験を行っていた。1月には通信障害で一時的に通信が途絶するトラブルも発生していた。
NASAによれば、Ingenuityの1枚以上のローターブレードが着陸時に損傷を受けたことで「飛行が不可能になった」としている。NASA長官のBill Nelson氏は「他の惑星で最初の航空機となったIngenuityの歴史的な旅は終わりを告げた」と述べている。
Ingenuityは当初、最大5回の飛行ミッションが設定されていたが、最終的には72回もの飛行ミッションを達成し、火星で3年近く稼働を続けた。累計で約129分間、約17.7kmを飛行したことになる。