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3COINSの「壁面収納」など7製品がISSへ搭載決定–2024年以降に
2023.08.30 14:11
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の新事業促進部は、宇宙飛行士のQOL向上を目的とする生活用品について、国際宇宙ステーション(ISS)へ搭載可能とした新たな7件を発表した。2024年以降に実施される宇宙飛行士の油井亀美也氏が参加するISS長期滞在ミッションで初搭載される予定。
これらの生活用品は、長期間にわたる宇宙生活のQOL向上を目的として、民間企業などから寄せられたアイデアをベースに開発された。新事業創出プログラム「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」の「THINK SPACE LIFEプラットフォーム」で取り組んで来た。さらに、有人探査ミッションや宇宙旅行者向けの生活用品の提供が持続的なビジネスとなる将来を見据え、宇宙滞在時の課題だけでなく、地上での課題解決に役立てられる製品やサービスの創出も意識している。
今回採用された7件のうち、ポーラとANAホールディングスが開発した「コスモロジー スペースクルーキット」と、カエタステクノロジーの「Hands Å P.P. UNIVERSE(ハンズエーピーピー ユニバース)」は、肌の保湿を目的としたもの。水が貴重品で乾燥しがちなISSで、宇宙飛行士の肌を乾燥から守るという。
換気が不可能なISSでは、「臭い」も課題となる。久光製薬の消臭パッチ「Odorleship(オードレシップ)」と、スタイレム瀧定大阪とソニーグループの「Triporous:Space QOL Series」インナーウェアは、不快な臭いを取り除いて宇宙飛行士のQOLを高める。
雑貨ブランド「3COINS」を展開するパルは、「自在にカスタマイズが出来るうえに持ち歩くことまで出来る壁面収納」を開発。ISS搭載時期に合わせ、素材などを変更した商品を発売する予定。
そのほかに、Space Cosmetologyの「origami-mirror」、ライオンの「relaXspace A(リラックスペースエー)」も採用された。
生活用品のアイデア募集ビデオ(出典:JAXA/YouTube)