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中国、次期月探査ミッション「嫦娥」にゴーサイン–月の裏側と南極を探査

2022.09.15 08:30

塚本直樹

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 中国国家航天局(China National Space Administration:CNSA)は現地時間9月10日、月面基地の建設にむけた月面探査ミッション「嫦娥計画」での新たな3つのロボット探査計画を承認した。

 嫦娥計画ではこれまで、2007年の「嫦娥1号」から2020年の「嫦娥5号」までが打ち上げられた。「嫦娥3号」では世界で3カ国目となる月面着陸に成功し、嫦娥5号では中国初のサンプルリターンに成功している。

 嫦娥の新たなミッションでは、月の裏側と南極を探査する。次期ミッション「嫦娥6号」の探査機も、ほぼ完成している。

 情報機関の中華人民共和国国家安全部(Ministry of National Security of the People’s Republic of China:MSS)の月探査・宇宙プログラムセンター所長の劉継中氏は国営放送CCTVに対して、「これらのミッションの包括的な目標は、月面基地のための基礎を築くことだ」と語っている。

 「嫦娥6号」は嫦娥5号のバックアップとして計画されていたもので、再び月面でのサンプリターンを行う。「嫦娥7号」は探査機、着陸船、探査車、中継衛星で月の南極への着陸と科学調査を目指す。10年後に打ち上げられる「嫦娥8号」は、3Dプリンターや月資源の利用について検証する。

(出典:CNSA/CLEP)
(出典:CNSA/CLEP)

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