ベゾス氏設立のブルーオリジン、8回目の有人宇宙飛行を8月29日に打ち上げ--21歳の大学生も搭乗

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ベゾス氏設立のブルーオリジン、8回目の有人宇宙飛行を8月29日に打ち上げ–21歳の大学生も搭乗

2024.08.27 17:20

塚本直樹田中好伸(編集部)

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 米Blue Originは8月23日、垂直に離着陸して再利用できるロケット「New Shepard」の有人飛行ミッション「NS-26」を米国時間8月29日に打ち上げると発表した。8回目の有人宇宙飛行となる。

 全長約18mのNew Shepardは、弾道飛行で高度100km(カーマン・ライン)に到達できる準軌道(サブオービタル)ロケット。宇宙空間に到達した後で地上に垂直に着陸する。カプセルはパラシュートで帰還する。ロケットとカプセルは再使用が可能だ。飛行時間は、離陸からパラシュートでカプセルが着陸するまで10~12分。

 同社は5月に、1年9カ月ぶりの有人飛行ミッション「NS-25」を打ち上げたが、帰還時にカプセルのパラシュートの一つが完全に開かない問題が発生した

NS-26のミッションパッチ(出典:Blue Origin)
NS-26のミッションパッチ(出典:Blue Origin)

 NS-26は、西テキサスにあるブルーオリジンの施設から米中部夏時間8月29日午前8時(日本時間8月29日午後10時)に打ち上げられる。同一のロケットとしてはNS-25に続き2回目のミッションとなる。

 NS-26にはノースカロライナ大学に通う、21歳のKarsen Kitchen氏も搭乗する。彼女は高度100km以上の宇宙空間に到達する、最も若い女性となる予定だ。なお、米航空宇宙局(NASA)や米軍が定義する宇宙空間の高度50マイル(約80km)へは、18歳のAnastatia Mayers氏が2023年8月に到達している。

NS-26に搭乗する6人。(左上から右上)アメリカ系イスラエル人の実業家、慈善家、起業家であるEphraim Rabin氏。慈善家であり、起業家でもあるNicolina Elrick氏。ウクライナで生まれ、1979年に米国に移住し、不動産と金融の分野でキャリアをスタートさせたというEugene Grin氏。(左下から右下)NASAの資金提供を受けた研究者として初めて、民間企業による宇宙飛行で実験を行うことになるという米フロリダ大学アストラウス宇宙研究所所長のRob Ferl氏。ノースカロライナ大学チャペルヒル校の4年生であり、2024年に宇宙産業でのキャリアを追求する女性を奨励する「Orbitelle」を設立したKarsen Kitchen氏。過去20年以上、宇宙飛行士ミッションに参加し、有人宇宙飛行のさまざまな側面について訓練を受けてきたという心臓専門医のEiman Jahangir氏(出典:Blue Origin)
NS-26に搭乗する6人。(左上から右上)アメリカ系イスラエル人の実業家、慈善家、起業家であるEphraim Rabin氏。慈善家であり、起業家でもあるNicolina Elrick氏。ウクライナで生まれ、1979年に米国に移住し、不動産と金融の分野でキャリアをスタートさせたというEugene Grin氏。(左下から右下)NASAの資金提供を受けた研究者として初めて、民間企業による宇宙飛行で実験を行うことになるという米フロリダ大学アストラウス宇宙研究所所長のRob Ferl氏。ノースカロライナ大学チャペルヒル校の4年生であり、2024年に宇宙産業でのキャリアを追求する女性を奨励する「Orbitelle」を設立したKarsen Kitchen氏。過去20年以上、宇宙飛行士ミッションに参加し、有人宇宙飛行のさまざまな側面について訓練を受けてきたという心臓専門医のEiman Jahangir氏(出典:Blue Origin)

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Blue Originプレスリリース
Space.com

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