アストロスケール、JAXAから120億円を受注--同社グループ史上最大規模

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アストロスケール、JAXAから120億円を受注–同社グループ史上最大規模

2024.08.19 15:49

UchuBizスタッフ

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 アストロスケール(東京都墨田区)は8月19日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と「商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズII」の契約を8月20日に締結すると発表した。税別の契約金額は120億円、同社グループ史上最大規模の受注としている。契約期間は2029年3月末まで。2024年4月にJAXAから選定されている。

 CRD2(Commercial Removal of Debris Demonstration)は、宇宙ゴミ(スペースデブリ)除去プログラムを起点に宇宙事業を開拓して、日本企業が新しい市場を獲得することが目的。軌道上にある日本に由来するデブリを対象に2つのフェーズで大型デブリ除去の実証実現を目指している。

 フェーズIでは、自ら位置情報を発信していない「非協力物体」であるデブリに接近・近傍運用(Rendezvous and Proximity Operations:RPO)して、軌道上に長期間存在する情報の少ないデブリの運動や損傷、劣化などの状況が分かる画像データを取得することが目的。

 アストロスケールは2020年1月にCRD2のフェーズIの契約先として選定され、デブリ除去実証衛星「ADRAS-J」(Active Debris Removal by Astroscale-Japan)を開発。2024年2月に打ち上げ、現在ADRAS-Jを運用している

 フェーズIIでは、フェーズIと同様にデブリにRPOを実施。画像データを取得するとともに、対象デブリを捕獲してから軌道を離脱させることを狙う。デブリを捕獲するためにロボットアームを含めてフェーズIIで運用する衛星「ADRAS-J2」(Active Debris Removal by Astroscale-Japan2)の開発を進めていく。

関連情報
アストロスケールプレスリリース(PDF

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