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ISSの2030年までの運用延長、米大統領が署名–NASA予算案、5年ぶりに議会を通過
2022.08.10 12:31
Joe Biden米大統領は米国時間8月9日、国際宇宙ステーション(ISS)の2030年までの運用延長計画を含む「Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors」(CHIPS)法に署名した。
ISSはもともと2024年までの運用が予定されていたが、2021年にはBiden政権のもと、2030年までの運用延長計画が発表されていた。また今年8月にはCHIPS法が米議会で承認されており、バイデン大統領の署名を待つだけとなっていた。
CHIPS法には、5年ぶりに議会を通過したNASA予算案が含まれている。これにより、ISSは当初予定されていたより6年長い、2030年9月まで運用されることとなる。CHIPS法には米国の半導体産業の強化のための530億ドル(約7兆2000億円)の支出も含まれる。
実際のISSの運用延長には、他のパートナーであるカナダ、日本、ヨーロッパ、ロシアの宇宙機関からの同意が必要となる。カナダや日本、ヨーロッパは延長計画に賛同する可能性が高いが、ロシアは2028年以降に独自の宇宙ステーションを建造した後に、国際宇宙ステーション計画からの離脱を表明している。
NASA予算案にはその他にも、月探査ミッション「Artemis」の計画を推進し、10年後までに月とその周辺に長期間宇宙飛行士が滞在することも含まれれている。