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太陽風研究と宇宙望遠鏡のミッション、「相乗り」で2025年4月に打ち上げへ
2022.08.08 17:55
米航空宇宙局(NASA)による宇宙望遠鏡ミッション「SPHEREx(Spectro-Photometer for the History of the Universe, Epoch of Reionization, and Ices Explorer)」と、太陽風研究ミッション「PUNCH(Polarimeter to Unify the Corona and Heliosphere)」が、2025年4月に1機のロケットに相乗りして打ち上げられる。
SPHERExは天球の99%以上を観測することで、3億個もの銀河や天の川銀河の1億個の星をマッピングし、水や有機分子の痕跡を探すことになる。これらの元素は、若い星の周囲にあるガスや塵で満たされた領域に存在する。
PUNCHは4機の衛星により、太陽から放出される荷電粒子の流れとなる「太陽風」を研究する。これにより、人工衛星などに影響をあたえる「宇宙天気」の正確な予測が期待される。
もともとPUNCHは、2024年6月の打ち上げが予定されていた。しかしサプライチェーンの問題から、SPHERExとの相乗りによる2025年4月に延期された形だ。NASAによれば両ミッションの相乗りにより、打ち上げ費用と手続きの煩雑さを解決できるとしている。
SPHERExとPUNCHの打ち上げには、Space Exploration Technologies(SpaceX)のロケット「Falcon 9」が利用される。打ち上げはカリフォルニア州のバンデンバーグ宇宙軍基地から実施される。