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小型衛星向け「水エンジン」のPale Blue、25億円を調達–シリーズBで

2024.06.04 11:31

小口貴宏(編集部)

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 小型衛星用推進器(スラスター)を開発するPale Blueは6月4日、シリーズBラウンドで25億円を調達したと発表した。

水エンジン

 Pale Blueは東京大学発のスタートアップで、水を推進剤に用いる電気推進器を開発している。同推進器は「水エンジン」の名でも知られており、従来の推進剤であるキセノンやヒドラジンのような危険性がなく、取り扱いが容易な点が特徴。ソニーの衛星「EYE」に採用されたことでも話題となった。

 同社は文部科学省の中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR フェーズ3)にも採択されており、最大約40億円規模で「超小型水イオンスラスタ」と「水ホールスラスタ」を開発し、2027年までの宇宙実証を目指している。

 シリーズBラウンドでは、ベンチャーキャピタルやCVCファンドを引受先とする第三者割当増資を実施した。引受先はエースタートやヤマトホールディングス、伊藤忠、ごうぎんキャピタル、ちばぎんキャピタルなど。これに2023年10月に発表したファーストクローズにおける調達額をあわせ、シリーズBの調達額は25億円となった。

 今回の資金調達によって、超小型水イオンスラスターと水ホールスラスターの開発、宇宙実証、生産技術開発拠点の立ち上げ、および組織体制の強化などに取り組む方針だ。

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