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火星でメタンの噴出を検知–探査車「キュリオシティ」の重さが原因か
2024.04.30 07:00
現在、火星で運用されている米航空宇宙局(NASA)の探査車(ローバー)「Curiosity」(キュリオシティ)が、地下のメタンを噴出させている可能性が、研究者により報告されている。
Curiosityは「ゲールクレーター」で夜にだけメタンを繰り返し検出している。NASAの研究者によれば、火星ではメタンが地殻の下に閉じ込められており、その上を走行するCuriosityの重み(900kg)で近くに亀裂が入り、メタンが噴出している可能性を指摘している。
ジェット推進研究所(JPL)でCuriosityプロジェクトを担当するAshwin Vasavada氏は、「メタンに関する研究の一部は、将来の地表探査機に委ねられる」と語っている。
Curiosityは2011年11月に打ち上げられ、2012年8月に火星に着陸。火星で生命が存在していた可能性につながる、水の痕跡を探している。ヘリコプター「Ingenuity」(インジェニュイティ)を搭載したローバー「Perseverance」(パーサヴィアランス)はCuriosityから9年後の2021年2月に火星に着陸。Perseveranceは現在も探査活動を継続しているが、Ingenuityはすでに運用を終了している。