NASA、月軌道から着陸船へのレーザー照射と反射に成功--月面の物体の位置を把握

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NASA、月軌道から着陸船へのレーザー照射と反射に成功–月面の物体の位置を把握

2024.01.22 08:00

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は米国時間1月18日、月周回衛星「Lunar Reconnaissance Orbiter」(LRO)がインド宇宙研究機関(ISRO)の「Chandrayaan-3」で運ばれた月着陸船「Vikram」を対象にした初のレーザー照射実験を実施したと発表した。

 2023年12月に実施された実験では、LROは約100km離れたマンジヌス・クレーターにいるVikramに向けて、LROに搭載されている月周回レーザー高度計(Lunar Orbiter Laser Altimeter:LOLA)を向けた。レーザーはVikramに搭載された、NASAが開発した反射器(Laser Retroreflector Array:LRA)で跳ね返され、LROで記録されたことで実験の成功が確認された。LRAは月との距離を測定するために使われる。

 今回のプロジェクトチームを率いたXiaoli Sun氏は「我々は月軌道から月面上の反射鏡の位置を特定できることを示した」と語っている。「次のステップはこの技術を改良し、将来のミッションで日常的に反射鏡を使用するのが目標だ」

 NASAは政府や民間の月着陸船にLRAを搭載する予定だ。月面への軟着陸を断念したAstrobotic Technologyの月着陸船「Peregrine」や日本の「小型月着陸実証機(SLIM)」、2月中旬に打ち上げられるIntuitive Machinesの月着陸船「Nova-C」にもLRAが搭載されている。

NASAが開発したLRAは宇宙機同士の距離を測る(出典:NASA)
NASAが開発したLRAは宇宙機同士の距離を測る(出典:NASA)

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NASA発表
Space.com

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