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天地人、土地評価エンジンにフリープラン–オーバーレイや気象データなど利用可能
2022.07.05 14:52
JAXA認定の宇宙ベンチャーである天地人(東京都港区)は7月5日、宇宙ビッグデータを活用した土地評価エンジン「天地人コンパス」のフリープランの提供を開始したと発表した。
天地人コンパスは、地球観測衛星のビッグデータをはじめとするさまざまなデータをもとに、衛星データや地上データなどの各種データを取得、解析、可視化を総合的に行えるウェブベースの地理情報システム(Geographic Information System:GIS)。
デスクトップのGISソフトウェアに比べて、ウェブマップ上で高速表示できる仕組みを導入しており、ストレスなく地図などのデータを表示できるのが特徴という。
同社によると、これまでに栽培効率化に取り組む農業関連企業、再生可能エネルギーを取り扱うエネルギー事業者、環境汚染の問題に取り組む大学研究機関など、幅広い分野で導入されているという。
今回のフリープランについては、これまで衛星データに触れる機会のなかった潜在的ユーザーに対し、衛星データ利用の価値を体感してもらうのが目的だとしている。
フリープランでは、「地図表示」「オーバーレイ」「気象データ表示」などの機能が利用できる。
地図表示は、世界中の地図と衛星写真や航空写真をベースマップとして表示。オーバーレイは、国土地理院などが公開する地図を重ね合わせて表示できる(フリープランでは、日本国内に限定)。
気象データ表示は、世界の地表面温度(分解能1km)と降水量(同10km)、日本の日射量(同1km)をグラフで表示できる(フリープランでは、データ期間が限定され、取得地点も3地点に限定される)。
地図上にピンを立てて、メモを追加できる機能「メモ」(フリープランでは3件まで)のほかに、地図ファイルを天地人コンパスにインポートする「ファイルインポート」(フリープランではKMLのみ対応)、日本語と英語の表示言語切り替えなどにも対応する。
今後、さらなる機能追加を予定しており、追加される新規機能の一部については、フリープランでも無料で体験できるという。
具体的には、例えば、高時空間分解能の地表面温度データなど独自に開発したオリジナルコンテンツや、国内外の宇宙ベンチャーが提供する最新の民間商用衛星データを搭載する予定。
加えて、天地人コンパスのサブスクリプションサービス展開も予定する。