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NASA、月探査「アルテミス」の事前調査に小型衛星打ち上げへ–28日に生配信

2022.06.27 14:11

佐藤信彦

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 米航空宇宙局(NASA)は、月探査計画「Artemis(アルテミス)」の一環として、通信技術や測位技術を検証するための小型衛星「Cislunar Autonomous Positioning System Technology Operations and Navigation Experiment(CAPSTONE)」を協定世界時(UTC)6月28日午前10時(日本時間6月28日午後7時)に打ち上げる予定だ。打ち上げの様子は、YouTubeでライブ配信すると発表した。

打ち上げに向けた最終的な試験“ウェットドレスリハーサル”の様子(出典:NASA)
打ち上げに向けた最終的な試験“ウェットドレスリハーサル”の様子(出典:NASA)

 CAPSTONEは、Artemis計画で月周回軌道で待機する有人拠点「Gateway」の事前準備に必要なデータを収集するための探査機。電子レンジほどの大きさのキューブサットで、Gatewayと同じ「Near Rectilinear Halo Orbit(NRHO)」と呼ばれる軌道に投入される。この軌道は、軌道面が常に地球を向いているため、地球との通信が途絶えないという。

CAPSTONEは事前準備に必要なデータを収集する(出典:NASA)
CAPSTONEは事前準備に必要なデータを収集する(出典:NASA)

 打ち上げから6日後に単独飛行を開始し、4カ月かけて月に到着する計画。NRHO軌道では、軌道制御や通信、ナビゲーションといった技術を6カ月かけて検証する。

CAPSTONEの紹介ビデオ(出典:NASA/YouTube)

 CAPSTONEの打ち上げは、Rocket Labの「Electron」ロケットでニュージーランドのマヒアから行う。YouTubeでのライブ配信は、日本時間6月28日午後6時に始める。

CAPSTONE打ち上げを生配信(出典:NASA/YouTube)

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