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NASA、月面で電力を安定確保するアイデアを募集–賞金総額450万ドル

2022.02.25 13:39

佐藤信彦

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 米航空宇宙局(NASA)は、月での探査活動に必要な電力を月面で確保して安定供給する技術を確立するため、クラウドソーシングサイト「HeroX」でアイデア募集キャンペーン「Watts on the Moon Challenge」の第2段階を開始した(NASA公式サイトHeroX)。賞金総額は450万ドル(約5億1872万円)。

月面で電力を安定的に確保するには?
月面で電力を安定的に確保するには?(出典:NASA)

 NASAは現在、月へ宇宙飛行士を送って月面探査などを実施する「Artemis(アルテミス)」計画に取り組んでいる。月で長期的な探査活動をするには、生命維持や基地建設、採掘などさまざまな場面で電力確保が欠かせない。

 月面は太陽エネルギーからの発電に適している一方、日光の得られない状態が350時間にわたって続き、寒暖差が激しいなど過酷な環境だ。そこで、NASAは発電した電力を効率よく管理、送電、配電、保存する技術を開発し、安定的な電力確保を目指している。

 第1段階のキャンペーンでは、月の南極付近にあるクレーターの縁に発電装置を設置し、クレーター内部で実行する酸素と水の採取作業に必要な電力を送る、というシナリオを設定。課題解決につながるアイデアを募り、2021年5月に審査結果を発表した。このときの賞金総額は50万ドル(約5764万円)。

 今回の第2段階は、さまざまなアイデアからプロトタイプモデルを実際に作り、実現性を検証する。特に、電力の伝送と送電に伴う課題の解決が主目的だ。ベースとするアイデアは、第1段階キャンペーンで提案されたものに限らない。結果発表は、2024年の8月から9月になる予定。

 NASAは、火星まで往復する有人宇宙飛行の際に出る排泄物や廃棄物を効率よく再利用するアイデアについても、HeroXで募集している。

Watts on the Moon Challengeの紹介ビデオ(出典:NASA/YouTube)


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