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NASA、GPSの使えない月面でのナビシステム開発–米AevaのLiDARで推測航法

2022.04.25 12:47

佐藤信彦

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 米航空宇宙局(NASA)は、月探査計画「Artemis(アルテミス)」の月面探査に従事する宇宙飛行士をGPSの利用できない環境でも安全にナビゲーションするため、米Aeva TechnologiesのLiDAR技術「4D LiDAR」などによる推測航法システムを開発する。

 Aevaは、自動運転車など向けのレーザーセンサーデバイス、LiDARを開発している企業。特に同社の4D LiDAR技術は、対象物までの距離を計測できるだけでなく、リアルタイムに移動速度を測れるという。

 NASAはArtemisにおいて、宇宙飛行士が徒歩や有人月面探査車(Lunar Terrain Vehicle:LTV)で月面を調査する計画だ。ただし、月ではGPSで位置を計測できないため、目的地へ向かうことや宇宙船に帰る際に方向を見失う恐れがある。そこで、NASAはGPSに頼らないLiDARベースのマッピング&ナビシステム「Kinematic Navigation and Cartography Knapsack(KNaCK)Instrument」を開発しようとしている。

 KNaCK Instrumentは、Aevaの4D LiDARやセンサー技術「Aeries II」を利用し、宇宙飛行士の移動に合わせてその場で地図を作成していく。さらに、移動する速さと方向のデータを蓄積することで移動経路を導き出す、一種の推測航法を実行し、目的地や戻るべき地点までのナビゲーションも可能にするという。

月面で安全にナビ(出典:Aeva/NASA)
月面で安全にナビ(出典:Aeva/NASA)


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