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中国、火星での試料採取に折り畳みヘリ検討–ローターが自律展開
2023.12.07 07:30
中国の火星サンプルリターンミッションを支援するクアッドコプターの設計概要が学術誌に掲載されている。
中国は火星の試料を地球に持ち帰るサンプルリターンミッションの打ち上げを2028~2030年に計画している。2023年初めに国家航天局(CNSA)はプレゼンテーションでクアッドコプターの使用を示唆していた。
ハルビン工業大学(HIT)の研究者が執筆した論文では、4つのローターを搭載したクアッドコプター「MarsBird-VII」のアイデアが説明されている。折り畳んだ状態での運搬とローターの自律展開が可能であり、最大100gのサンプルを収集できるという。
MarsBirdの初期モデルはテストされているが、MarsBird-VIIによる火星環境をシミュレーションした試験飛行はまだ実施されていない。MarsBird-VIIは、中国の火星探査ミッション「天問3号」(Tianwen-3)での使用が想定されている。