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建設中の超高層ビルの通信環境を「スターリンク」で構築できるか実証–KDDIなど

2023.11.27 07:30

飯塚直

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 KDDIは11月24日、清水建設と共同で「携帯電話圏外の高層施工フロアにおける通信環境整備に関する実証」を8~10月に実施したと発表した。

 超高層ビル建築現場での高層施工フロアは、地上からの携帯電話の電波が届きにくくなるため、光ファイバーなどの固定回線を敷設して、通信環境を個別に構築する必要があるという。地上階から固定回線を敷設するため、建築の階層が上がるたびに施工階とその下階をカバーできるよう都度ネットワークを再構築する必要がある。

 そこで、KDDIが提供する法人向け衛星ブロードバンドサービス「Starlink Business」を清水建設が施工する超高層ビル建設現場の最上層に位置するタワークレーン上部に設置。Starlinkを活用した通信環境を構築するとともに、タワークレーンの旋回時、豪雨や強風など悪天候時の通信への影響や品質を検証した。

 Starlinkのアンテナをビルの最上層に位置するタワークレーンのガイサポートに設置することでクレーン旋回の影響を受けることなく、通信環境を構築できることを確認。豪雨や強風などの悪天候時でも、業務中に通信が途切れることなく、安定して高速に通信できることを確認した。

実証イメージ(出典:KDDI)
実証イメージ(出典:KDDI)

 KDDIは、超高層ビル建設現場で通信環境整備にStarlinkを活用するとともに、遠隔監視などにIoTツールを活用して建設現場での課題解決に取り組んでいくとしている。

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KDDIプレスリリース

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