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東海汽船、大型客船で「スターリンク」試験運用–都心と伊豆諸島を結ぶ2隻で
2023.11.22 13:36
海運関連事業を手がける東海汽船(東京都港区)は、東京都心と伊豆諸島を結ぶ大型客船で衛星インターネットサービス「Starlink」を試験運用する。
Starlinkは、Space Exploration Technologies(SpaceX)が提供している衛星コンステレーションによるインターネット接続サービス。東海汽船がStarlinkを試験運用するのは、これが初めてとしている。海上では陸上に比べ通信速度がはるかに遅くなってしまうため、通信環境の改善を目指し、Starlinkによる通信速度や通信負荷などを検証する。
試験を実施する客船は、主に竹芝桟橋(東京都港区)と大島、利島、新島、式根島、神津島を結ぶ「さるびあ丸」と、主に竹芝桟橋と三宅島、御蔵島、八丈島を結ぶ「橘丸」の2隻。船内レストランなどに無線LAN(Wi-Fi)アクセスポイントを設置し、乗船客にインターネット接続サービスを利用してもらう。そして、アンケートなどで有効性を確認する。
予定している試験期間は以下の通り。三宅島・御蔵島・八丈島航路では、法令などの制約で衛星通信サービスが一部利用できない場合があるという。
- さるびあ丸:11月27日夜行便~2024年12月27日日中便
- 橘丸:12月中旬ごろ~2024年12月27日日中便
海運大手の商船三井は、外国航路船舶(外航船)233隻にStarlinkを順次導入するほか、航海中でも快適にテレワークできるというクルーズ船「MITSUI OCEAN FUJI」の就航を計画している。