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Jパワー、山間部で「Starlink Business」を試験–水力発電所の保守などに活用
電源開発(Jパワー)とJ-POWERテレコミュニケーションサービス、KDDIは、KDDIの法人向け衛星インターネットサービス「Starlink Business」と広域ネットワークサービス「KDDI Wide Area Virtual Switch(WVS)」で山間部での高速大容量通信の実証試験を開始した。
Starlink Businessは、Space Exploration Technologies(SpaceX)の衛星通信サービスをKDDIが国内向けに提供。個人向けStarlinkに比べて帯域面で優遇されており、通信速度が高速だ。地上に設置するアンテナも個人向けサービスより高性能化している。
Jパワーは全国各地で水力発電所を運用しているが、山間部にあることが多く、現地では高速大容量ネットワークの利用が難しい。そこで、山間部の水力発電所などでStarlinkを利用して保守を高度化し、電力の安定供給につなげることを目指す。
実証試験は、新潟県魚沼市にある末沢発電所の更新工事で実施中。社内ネットワーク上のITシステム、クラウドサービス、ネットワークカメラをStarlinkとKDDI WVSで結び、遠隔監視などの動作や通信状況をさまざまな天候下で長期間調べる。冬季も試験を続けることで降雪や積雪の影響を確認する。
実証試験を終えても、発電機据付工事のネットワークカメラによる監視、運転開始後のプラントデータ伝送、巡視点検での後方支援などにStarlinkを活用する計画。
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Jパワープレスリリース