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NASA探査機、小惑星ベンヌの「岩石」を地球に持ち帰る–はやぶさ以来の快挙

2023.09.25 14:13

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)の小惑星探査機「OSIRIS-REx」は米国時間9月24日、小惑星「ベンヌ」(Bennu)のサンプルを地球へと持ち帰った。

出典:NASA/Keegan Barber

 OSIRIS-RExは2016年9月に打ち上げられ、2018年12月からベンヌの探査を実施してきた。2020年10月には同小惑星のサンプル採取に成功し、地球を目指していた。

探査機が撮影したBennu(出典:NASA)

 今回、OSIRIS-RExは地球付近でサンプルが入ったカプセルを切り離した。カプセルは米ユタ州の砂漠地帯へと落下し、ヘリコプターで即座にクリーンルームへ運ばれた。試料は化学的に安定している窒素ガスで満たされ、地上の汚染物質と隔離された。今後はジョンソン宇宙センターへ運ばれ、研究機関に分配される予定だ。

 小惑星ベンヌから回収した岩石などの質量は約250gだ。ベンヌのような小惑星は、太陽系形成初期の物質を保存していると考えられている。試料の分析によって、惑星の形成プロセスや生命の起源に関する研究が前進すると期待されている。

 OSIRIS-RExは、NASAにとって、初めての小惑星サンプルミッションとなった。なお、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2010年の「はやぶさ」、2020年の「はやぶさ2」ミッションで、小惑星イトカワとリュウグウからサンプルを回収している。

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