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気球で成層圏まで運んで空中でロケットを発射する「ロックーン」目指す企業設立

2022.05.24 13:39

鈴木悠斗

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 民間宇宙スタートアップのAstroX(福島県南相馬市)は5月20日、会社を設立した。事業内容は宇宙輸送事業。5月23日に発表した。

 同社は民間の人工衛星の打ち上げサービスを提供する。気球で成層圏までロケットを放球し、そこからロケットを空中で発射する「ロックーン(Rockoon)」方式での軌道投入サービスを開発する。

 従来の相乗りでの打ち上げに比べ、任意の軌道への移動が不要となる、ロケットの打ち上げ延期や中止のリスクが低減する、低価格で提供できるなどのメリットがあるという。

(出典:AstroX)
(出典:AstroX)

 日本の民間衛星のほとんどは海外の大型ロケットに相乗りする形で打ち上げられるが、この場合、任意の軌道に投入できないため、衛星側で自前の推進装置(スラスター)を噴射して数週間、数カ月かけて目標の軌道まで移動する必要がある。

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