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ロシア着陸船が墜落、月面に生じたクレーターの直径は?–NASA探査機が撮影【画像】

2023.09.04 12:04

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)の月周回衛星「Lunar Reconnaissance Orbiter(LRO)」は、ロシアの月面探査機「Luna-25」の衝突跡とみられるクレーターを撮影した。

 Luna-25はロシアにとって半世紀ぶりの月探査ミッションだ。8月11日に打ち上が実施され、月周回軌道には到達したものの、同19日に通信が途絶。エンジン噴射のパラメーターの誤りにより、月面に衝突したことが判明した。

 ロシア宇宙機関のRoscosmosは8月21日に衝突の推定地点を公表し、同データをもとにLROのチームは墜落現場を撮影した。すると、以前の画像と比較して、新しいクレーターが生成されていることがわかった。

 この新しいクレーターは直径約10mで、月の南緯57.865度、東経61.360度に位置している。衝突地点はPontécoulant Gクレーターの内側の急斜面にあり、Luna-25の予定着陸地点から約400km手前の位置にあたる。

 Luna-25は月の南極付近に初めて軟着陸する探査機になることが期待されていたが、ミッションは失敗した。その後、インドの「Chandrayaan-3」(チャンドラヤーン3号)は月面着陸に成功し、着陸船と探査車によるミッションを継続している。

出典:NASA’s Goddard Space Flight Center/Arizona State University

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