DARPAとNASA、核熱推進ロケットの開発をBWXTとLockheed Martinに--火星有人に想定

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DARPAとNASA、核熱ロケット開発企業を選定–2027年までに試験、火星有人を想定

2023.07.27 17:39

佐藤信彦

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 米国防高等研究計画局(DARPA)米航空宇宙局(NASA)は、核熱推進(Nuclear Thermal Propulsion:NTP)ロケットの開発企業として、BWX Technologies(BWXT)とLockheed Martinを選定した。

 NTPロケットは原子力推進ロケットとも呼ばれ、核分裂反応の熱で加熱膨張させた推進剤をノズルから噴出し、それを推進力として利用する。DARPAとNASAは、開発プロジェクト「Demonstration Rocket for Agile Cislunar Operations(DRACO)」に取り組んでおり、2027年までに原子力推進エンジン搭載ロケットを製造して試験する計画。将来の火星有人ミッションでの使用を想定している。

DARPAとNASAのDRACOプロジェクト(出典:DARPA)
DARPAとNASAのDRACOプロジェクト(出典:DARPA)

 BWXTとLockheed MartinはNTPエンジンを共同で開発し、DRACOへエンジンと核燃料などを提供する。推進剤は液体水素で、核燃料は高純度低濃縮ウラン(High-Assay Low-Enriched Uranium:HALEU)。

 開発したロケットは、2027年に打ち上げる。打ち上げ時は核反応を停止させた「コールドステータス」とし、従来型の化学推進ロケットで地球周回軌道まで運ぶ。核熱推進は、地球から離れた安全な地点に到達してから開始する。

地球から離れて核熱推進を開始(出典:Lockheed Martin)
地球から離れて核熱推進を開始(出典:Lockheed Martin)
NTPロケットの紹介ビデオ(出典:Lockheed Martin/YouTube)

関連リンク
BWXTニュースリリース
Lockheed Martinニュースリリース
DARPAニュースリリース
NASAニュースリリース



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