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水星探査「BepiColombo」、3回目の水星スイングバイ–ESAとJAXAの共同ミッション
2023.06.21 16:21
欧州宇宙機関(ESA)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で進めている水星探査ミッション「BepiColombo(ベピコロンボ)」で水星へ飛行中の探査機が3回目の水星スイングバイを実施したと発表した。
BepiColomboは、水星の磁気圏や表面、内部を観測することが目的。2018年10月に打ち上げられた。JAXAの開発した水星磁気圏探査機「みお(Mercury Magnetospheric Orbiter:MMO)」と、ESA開発の水星表面探査機「Mercury Planetary Orbiter(MPO)」が、両探査機を水星まで運ぶ推進モジュール「Mercury Transfer Module(MTM)」と一体となり、水星の周回軌道を目指している。
地球から水星へ行くということは太陽へ向かって落ちることになり、水星の周回軌道へ入るには減速しなければならない。BepiColomboは、地球と金星、水星に接近するスイングバイを合計9回行い、必要な減速を行う。
BepiColomboはこれまで、地球スイングバイ(2020年4月10日)、1回目の金星スイングバイ(2020年10月15日)、2回目の金星スイングバイ(2021年8月10日)、1回目の水星スイングバイ(2021年10月2日)、2回目の水星スイングバイ(2022年6月23日)を実施してきた。
今回の水星スイングバイは、計6回予定されているうちの3回目。水星表面に約236kmまで近づいた。
次の水星スイングバイは2024年9月の予定。その後、2回の水星スイングバイを行い、2025年12月にMTMからMMOとMPOを切り離し、水星周回軌道へ投入する。