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大気圏再突入の熱を「折り紙」で制す耐熱シールド–英企業が開発、再使用も視野

2023.06.01 14:54

塚本直樹

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 英国を拠点とするSpace Forgeは、折り紙の構造にヒントを得た耐熱シールド「Pridwen」のテストを、2023年後半にも実施すると明かした。

出典:ESA

 Pridwenの名称は、5〜6世紀にブリテン島を治めていたとされる、アーサー王が持っていた盾に由来する。耐熱シールドを折り紙のように折りたたむことで、省スペースでの打ち上げが可能だ。

 また、一般的な耐熱シールドは、シールドの一部を徐々に燃焼させることによって、大気圏再突入時の熱を排除する。一方のPridwenは、表面積が非常に大きいことを生かし、熱をシールド全体に拡散させたうえで、最終的に放射によって排出する。大気圏への再突入時にも破損しないといい、再使用も視野に入れられている。

 欧州宇宙機関(ESA)によると、Pridwenをテストする「ForgeStar-1A」ミッションは、Space Exploration Technologies (SpaceX)の「Falcon 9」ロケットによるライドシェアで宇宙へと打ち上げられる。

 このように展開可能な耐熱シールドは、NASAも2022年に「Low-Earth Orbit Flight Test of an Inflatable Decelerator(LOFTID)」をテストしている。LOFTIDは、火星着陸の際に宇宙船への衝撃を軽減することを目的としている。

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