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火星着陸の衝撃を「バルーン」で和らげる–NASAが地球で実験成功、大質量の探査機投入に道筋

2022.11.14 13:02

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は米国時間11月10日、膨張式の火星着陸装置「LOFTID」の大気圏への再突入実験に成功したと発表した。

 LOFTIDは火星着陸船に装着するシェルの一種だ。パラシュートだけでは着地のショックを吸収できない場合でも、搭載された観測機器などを守ることを目的としている。

 LOFTIDはカリフォルニア州のバンデンバーグ宇宙軍基地から、United Launch Aliance(ULA)の「Atlas V」ロケットにより打ち上げられた。放出されたLOFTIDは大気圏に再突入し、無事に太平洋に落下している。

 今回のミッションの成功により、NASAは火星へとさらに大きい質量の探査船を投入することが可能となる。NASAの宇宙技術ミッション本部副長官であるJim Reuter(ジム・ロイター)氏は、「このミッションの軌道飛行および回収の成功により、最も重要な技術の一つが確立された」と述べた。

(出典:NASA)

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