月面基地の無人建設に必要な測位技術を開発へ、パナソニック子会社と大成建設

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月面基地の無人建設に必要な測位技術を開発へ、パナソニック子会社と大成建設

2023.05.16 14:47

佐藤信彦

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 パナソニックアドバンストテクノロジーと大成建設は、月面基地を無人建設する際に必要となる建設機械の測位技術について、実現可能性を検証してきた、これまでのフェーズから1段階進め、研究開発フェーズで継続的に取り組むと発表した。

 月面で自動運転する無人の各種建設機械は、米GPSに代表される全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)などの測位衛星を利用できない環境でも、正確に位置情報を取得しなければならない。両社は、国土交通省の「宇宙無人建設革新技術開発推進事業」に参画し、地形の特徴や、月面に設置したARマーカーから得た情報を組み合わせ、移動しながら地図を生成していく「Simultaneous Localization and Mapping(SLAM)」技術の実現可能性を検証してきた。

月面で建設機械が位置情報を取得して自律走行(出典:国交省など)
月面で建設機械が位置情報を取得して自律走行(出典:国交省など)

 この検証プロジェクト「月面環境に適応するSLAM自動運転技術の開発」は、国交省による継続採択が決定。これを受け、研究開発フェーズとして進める。

 これまでは、月面を再現した仮想環境でのシミュレーションで開発や評価をしてきた。今後は、月面を模した疑似環境での実証実験も組み合わせ、開発技術を現実空間に適応させていく。

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