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衛星で海面のうねりからマイクロプラスチックの分布を把握–ミシガン大学

2023.02.09 13:53

佐藤信彦

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 ミシガン大学の研究チームは、人工衛星で得たデータから、海を漂うマイクロプラスチックの分布状況を把握できる可能性があると発表した。海面の“うねり”を観測すると、マイクロプラスチックの多い海域の特定が可能だという。

 海に流れ込んだプラスチック片は、細かく砕かれてマイクロプラスチックになり、分解されることなく海を漂い続ける。海洋生物や海のエコシステムに悪影響を及ぼすおそれがあるものの、海流に乗ってはるか遠くまで運ばれしまうこともあり、追跡や除去が困難だ。

 研究チームは、海上の風を観測するための人工衛星群「Cyclone Global Navigation Satellite System(CYGNSS)」で得たデータを解析したところ、マイクロプラスチックの多い海域は、少ない海域に比べ波が少なく小さくなることを発見した。海上のうねりは、マイクロプラスチックが直接影響しているのではなく、マイクロプラスチックと一緒に漂う傾向のある界面活性剤と油の効果だそうだ。

宇宙から海上の風を観測するCYGNSS(出典:ミシガン大学)
宇宙から海上の風を観測するCYGNSS(出典:ミシガン大学)

 このことから、衛星データを使うことで、マイクロプラスチックの広がり方や集まっている海域を従来より正確に特定できるようになり、対策に役立つとしている。

実験の様子(出典:ミシガン大学)
実験の様子(出典:ミシガン大学)

 ただし、実際に活用するには、衛星データとマイクロプラスチック分布の関係をさらに詳しく調べる必要があるとした。

研究の紹介ビデオ(出典:ミシガン大学/YouTube)



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