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東海光学のガラスコーティング技術、JAXAプロジェクトに採択–月面の砂から保護

2023.01.18 16:46

佐藤信彦

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 メガネ用レンズや光学機器を開発する東海光学(愛知県岡崎市)は、同社の持つガラス表面保護コーティング技術が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究開発テーマに選ばれたと発表した。

 月面の探査活動では、「レゴリス」と呼ばれる月の砂から宇宙船やさまざまな機器のガラスを保護する必要がある。月面着陸機の推進機(スラスタ)噴射で巻き上げられたレゴリスがガラスに高速で衝突すると、ガラス表面が傷つき、光学特性が劣化するためだ。

 東海光学は、屋外で使われる照明や各種センサーのガラスを守る「超硬度コーティング」技術を持っている。この技術を「ガラスへの透明超硬膜加工技術の開発」としてJAXAの「JAXA宇宙探査イノベーションハブ 第8回研究提案募集」に提案したところ、採択された。

月面で多用される硝子をコーティングで守る(出典:東海光学)

 実用化されれば、レゴリスの衝突が予想される窓やカメラ、太陽電池表面、誘導灯や管制塔のガラスで利用されるとみられる。

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