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打ち上げ失敗のイプシロン部品、開発中のH3ロケットでは交換の方針

2022.11.14 11:30

朝日新聞

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 先月、衛星打ち上げに失敗したイプシロンロケット6号機と同じ部品が使われているH3ロケット(開発中)について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日、実績のあるH2Aロケットの部品に交換することで予定通り年度内の初打ち上げを実施する方針を示した。

 JAXA宇宙輸送技術部門事業推進部の佐藤寿晃部長は「設計変更に伴って多少の試験を残すことになるが、年度内のH3打ち上げには対応できると考えている」と述べた。

 イプシロン6号機は打ち上げ時、3段あるエンジンのうち2段目の燃焼まで正常に終わったが、2段目を切り離す際に姿勢の異常を検知したため指令破壊された。

 姿勢制御に使われる噴射装置が機能せず、2系統ある装置の一つで配管内の推進剤がうまく流れていなかったことが判明。推進剤を送る弁の不具合と、推進剤の流路の詰まりの二つに絞って調査を進めている。

イプシロンロケット6号機=2022年10月12日午前9時50分、鹿児島県肝付町、朝日新聞社ヘリから
イプシロンロケット6号機=2022年10月12日午前9時50分、鹿児島県肝付町、朝日新聞社ヘリから

(この記事は朝日新聞デジタルに2022年11月12日7時に掲載された記事の転載です)

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