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JAXA、小型実証衛星活用した事業実証の提案を募集–定常運用後に自ら運用

2022.03.18 07:45

UchuBizスタッフ

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の新事業促進部は3月17日、小型実証衛星2号機(RApid Innovative payload demonstration SatellitE-2:RAISE-2)を活用した事業実証を行う民間事業者の公募を発表した。応募は4月8日まで。3月24日にオンラインで説明会を開催する。

 RAISE-2は2021年11月に「イプシロン」5号機で打ち上げられ、2022年2月3日から定常運用に移行した。公募で選定された6つの部品や機器を実証する。RAISE-2に搭載されている部品や機器は以下の通り。

  • マイコンボード「SPRESENSE」の耐宇宙環境性能評価(ソニーセミコンダクタソリューションズ)
  • クローズドループ式光ファイバージャイロ(I-FOG)の軌道上実証(多摩川精機)
  • キューブサット用商用スタートトラッカーの軌道上実証(天の技)
  • 3Dプリンタで制作した廉価版アンテナ(テレメトリ・コマンド受信用)の軌道上評価(三菱電機)
  • 熱制御デバイスの軌道上実証(東北大学)
  • 冗長MEMS慣性センサーユニットの飛行実証(JAXA)

 太陽同期軌道(SSO)を飛行する。高度は560km。定常運用は1年を想定している。

 定常運用終了後にJAXAがRAISE-2を譲渡、民間事業者が自らRAISE-2を運用して、新しい宇宙関連事業の創出につながる実証を民間事業者を公募する。

 今回の公募では、2段階に分けて提案する。初回の提案内容をJAXAが確認、選定された事業者は提案内容の実現可能性をJAXAとともに検討する。検討を踏まえて2回目を提案するかどうかを事業者が判断して、2回目の提案に入る。JAXAは2回目の提案内容を確認した後で事業者と契約する。

 3月24日のオンライン説明会に出席するには、新事業促進部の事業開発グループの担当(NEPC-RAISE2@ml.jaxa.jp)にメールを送る必要がある。

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