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米国家偵察局、軌道上の無線周波数データ提供で6社の商業プロバイダーと提携

2022.09.30 07:30

塚本直樹

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 米国家偵察局(NRO)は米国時間9月28日、宇宙での無線周波数(RF)データの研究で6社の商業プロバイダーと契約を締結した。

 NROと契約したのは、Aurora Insight、HawkEye 360、Kleos Space、PredaSAR、Spire Global、Umbra Labの6社。NROは運用に必要な商用データを決定するために、6社のシステムとビジネスプランにアクセスする契約を結んでいる。

 これらリモートセンシング分野のスタートアップ企業の技術は、低軌道衛星(LEO)を利用することで船舶や車両、さらには無線を発するあらゆる装置の追跡が可能という。

 NROによれば、商業リモートセンシングデータは機密情報ではないことから、米国の同盟国と共有できる貴重な情報源と説明。NROの商業システムプログラムオフィスでディレクターを務めるPete Muend氏は、「ウクライナ危機の初期から、NROの商業データプロバイダーは光学とSARの画像、そして商業RFデータを上空から収集してきた」と語っている。

 RFデータのプロバイダーは、2021年10月に展開された「Strategic Commercial Enhancements(SCE)」と呼ばれる、NROの広範なプログラムに基づいて選定された。1月には5社の商業レーダー画像プロバイダーが選ばれている。SCEは米国と外資の両方の商業プロバイダーを対象としている。

(出典:Umbra Lab)

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