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スカパーJSAT、通信衛星をSpaceXロケットで打ち上げ–伝送容量などを変更可能

2022.08.19 11:12

飯塚直

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 スカパーJSATホールディングスは8月18日、100%子会社のスカパーJSATが通信衛星「Superbird-9」の打ち上げサービス(ロケットの調達と衛星打ち上げ輸送サービス)の調達先としてSpace Exploration Technologies(SpaceX)を選定し、契約を締結したと発表した。

 スカパーJSATでは、東経144度で運用中の通信衛星「Superbird-C2」の後継衛星であるSuperbird-9の衛星バスとして、Airbusが製造するOneSat型を選定、2021年3月25日にSuperbird-9の調達契約を締結していた。契約には、衛星本体や衛星管制用地上システム、軌道上初期試験の実施が含まれている。

 Superbird-9は、フルデジタル化された通信ペイロードを搭載することにより、宇宙空間でも自由に通信地域や伝送容量を変更できるというフレキシブルな通信衛星。日本をはじめとする東アジア諸国で15年以上にわたり大容量かつ、自由度の高い通信を行う能力を有しており、多様なニーズに対応できる衛星通信サービス(周波数帯域はKu、Kaバンド)が提供できるとしている。

 2024年にSpaceXの大型ロケット「Starship」を利用して打ち上げを予定しており、運用開始は2025年度を予定する。Starshipは、完全に再利用可能な輸送システムとして、世界で最も強力な打ち上げロケットになるという。

Superbird-9の紹介動画(出典:スカパーJSAT/YouTube)
Superbird-9のイメージ(出典:Airbus)
Superbird-9のイメージ(出典:Airbus)

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