ボイジャー1号、データ転送にいまだ問題--地球から240億km、解決に時間

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ボイジャー1号、データ転送にいまだ問題–地球から240億km、解決に時間

2024.02.16 17:45

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所(JPL)は2月7日、探査機「Voyager 1」(ボイジャー1号)のデータ転送に関する問題に引き続き取り組んでいるとX(旧Twitter)に投稿している。

 Voyager 1は10年以上、星間空間を飛行している。2022年と2023年に相次いでコンピューター関連の問題が発生し、観測データの送信に問題が発生していた。

(出典:JPL公式Xアカウントツイート)

 JPLによれば、Voyager 1との通信は引き続き可能なものの、地球から非常に離れた場所を飛行しているため、問題の解決には時間がかかるとしている。フライトデータシステム(FDS)に問題が発生していることが確認されている。

 2023年11月、NASAはVoyager 1と「Voyager 2」(ボイジャー2号)のソフトウェアをアップデート。これにより推進器(スラスター)が詰まるのが数年遅れ、寿命が伸びることが期待されている。

 Voyager 1は1977年9月5日に打ち上げられた探査機。当初の目標であった木星と土星の衛星などを観測した後、2012年8月25には太陽圏(ヘリオスフェア)を脱出し、現在は地球から約240億km離れた星間空間を航行中だ。

(出典:NASA/JPL-Caltech)
(出典:NASA/JPL-Caltech)

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JPL公式X(旧Twitter)アカウントツイート

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