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米宇宙軍、拡大する中国の衛星に警戒–アジア太平洋での活動を人民解放軍が追跡
2024.02.01 08:30
米宇宙システム軍団(Space Systems Command:SSC)情報総局に所属する上級曹長のRon Lerch氏は米国時間1月30日、中国の軍事宇宙偵察能力の急速な進歩は憂慮すべきだと述べた。SpaceNewsが報じている。
中国は近年、多数の偵察衛星を配備している。中国が光学衛星やレーダー監視衛星の展開を強化する中、これらの衛星は主に民間の衛星であり、商業目的で使用されているという中国の主張を、米当局は認めていない。
Lerch氏は、中国の衛星は中国人民解放軍にアジア太平洋における、米国と同盟国の活動を追跡するための手段を提供していると警告した。中国はこれまで15機の衛星「遥感」(Yaogan)を打ち上げているが、その詳細を明かしていない(遥感は光学、SAR、測位の3つの衛星で構成されているとみられている)。
中国の衛星が増大し、軍隊の配備や船舶の動きを追跡、監視する能力は、紛争時に中国に有利に働くと米軍関係者は指摘。中国の衛星ネットワークが経済スパイやインフラ監視、偽情報キャンペーンによる世論誘導に利用される可能性も危惧している。
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SpaceNews