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ロシアが衛星妨害レーザー兵器を開発中か、専門誌報じる

2022.08.04 08:00

塚本直樹

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 ロシアが上空を飛行する衛星を妨害するための地上レーザー施設を建設中であると、宇宙関連専門誌『The Space Review』が報じている

 レーザーとは細いビーム状の電磁波で、可視光だけでなく紫外線や赤外線のレーザーも存在する。またレーザーにより他国のスパイ衛星を地上から妨害するというアイデアは以前から存在していたものの、これまで、その実験が成功したという明確な証拠は見つかっていない。

 報道によれば、ロシアのレーザー施設は「Kalina(カリーナ)」と呼ばれている。Kalinaは直径数メートルの望遠鏡を使ってビームを集光し、1cm2あたり約1000ジュールのレーザーを照射。これにより人工衛星の光学センサーの動作を妨害し、一時的に機能を停止させるという。Kalinaによる人工衛星の妨害範囲は、約10万km2にもおよぶと報じられている。

 もしロシア政府がこのようなレーザー兵器を配備すれば、光学カメラやレーダーで偵察する他国からの監視を防ぐことができる。また偵察衛星にかぎらず、他国の科学衛星や商業衛星を妨害することも可能だろう。

 レーザー技術はすでに軍事用途で広く利用されており、イスラエルの防衛企業Rafael Advanced Defense Systemsは、高出力レーザーによる迎撃システム「Iron Beam」による目標の遊撃試験に成功している。一方で、ロシアもトラック搭載型のレーザー兵器「Peresvet(ペレスベート)」を2019年から実戦投入していると主張しているが、その詳細は不明だ。

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