ニュース
月で起きる地震「月震」、アルテミス有人探査に影響の可能性–地滑り起きやすい
2024.01.26 16:00
月で起きる地震「月震」が米航空宇宙局(NASA)の有人月面探査ミッション「Artemis III」に影響する可能性を科学者が指摘している。
NASAは2026年9月に予定しているArtemis IIIで月の南極付近にアメリカ人宇宙飛行士を送り込む。月には「Apollo計画」で地震計が持ち込まれており、1973年3月には南極方向から強い地震が計測されている。
The Planetary Science Journalに1月25日に掲載された報告によれば、約50年前に大きな月震を引き起こした断層が特定。月の内部は過去数億年の間に冷えたことで収縮し、断層を生み出している。月の表面は地球よりも密につまっておらず、月震による地すべりが起きやすいという。
地質学者で研究者の1人であるNicholas Schmerr氏は「Artemisの有人飛行ミッションでは宇宙飛行士、機材、インフラを可能な限り安全に保つことが重要だ」と述べた。
「この研究は、月震に耐えられる工学的な構造や本当に危険な場所から人々を守ることまで我々を守る準備に役立つ」