オービットファブとクリアスペース、衛星への燃料補給の早期実現に向け提携

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オービットファブとクリアスペース、衛星への燃料補給の早期実現に向け提携

2024.01.25 14:42

佐藤信彦

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 軌道上での各種サービスを手がけるスイスのClearSpaceと、人工衛星への燃料補給サービス提供を目指している米Orbit Fabは、軌道上での燃料補給サービス実現に向けて提携した。

 地球を周回している人工衛星は、大気の抵抗によって高度が下がってしまうので、時折軌道修正する必要がある。宇宙ゴミ(スペースデブリ)回避などのために軌道を変えることもあり、そのための燃料を搭載している。燃料を使い切ってしまうと軌道修正ができなくなり、最終的に運用終了に至る。こうした衛星に軌道上で燃料を補給できれば、寿命の延長が可能になる。

 ClearSpaceとOrbit Fabは、数年前から取り組んでいた協業関係を強化し、燃料補給サービスに必要な技術開発を進めるため、了解覚書(Memorandum of Understanding:MoU)に署名。ClearSpaceの宇宙往還機とOrbit Fabの「Rapidly Attachable Fluid Transfer Interface(RAFTI)」「GRIP」など、それぞれの持つに技術やミッションを相互補完し、燃料補給サービス実現を急ぐ。

両社の技術を組み合わせる(出典:ClearSpace)

 Orbit Fabは、アストロスケールホールディングス(東京都墨田区)の米子会社Astroscale U.S.(米コロラド州デンバー)のほか、ispace(東京都中央区)と、燃料補給に関する契約を結んでいる。

 ClearSpaceは、英宇宙庁(UKSA)の宇宙ゴミ(スペースデブリ)除去ミッションで、候補企業として選出された。Orbit Fabは、同ミッションでClearSpaceを支援している。

関連リンク
ClearSpaceプレスリリース

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