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中国CGST、地上間との光レーザー通信で10Gbpsを達成–電波での最高速度上回る

2023.07.05 16:30

塚本直樹

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 中国Changguang Satellite Technology(CGST)が宇宙から地上への光レーザー通信で10Gbpsを達成した。海外メディアのSpaceNewsが報じた

出典:CNSA/OurSpace

 CGSTのリモートセンシング衛星「Jilin-1 MF02A04」を用いて実施されたテストでは、10Gbpsという通信速度を達成。電波を利用したこれまでの最高通信速度の1Gbpsを大きく上回った。

 Jilin-1 MF02A04の主任設計者であるChen Shanbo氏は声明の中で、「今回のテストは中国初の超高速商用通信技術であり、主要技術における数々のブレークスルーを示すものである」と述べた。

 衛星間、あるいは宇宙と地上間の光レーザー通信は、宇宙で取得した大容量のセンシングデータを地上に下ろす手段として期待されている。また、地上間の通信においても、2点間の距離が一定以上離れていれば、地上の光ファイバーよりも衛星光レーザー通信を経由したほうが低遅延となることから、地上の海底ケーブル網の代替手段となる可能性もある。

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