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フランス、衛星破壊実験の禁止に署名
2022.12.02 16:53
フランス外務省と国防省は現地時間11月29日、軌道上の衛星を破壊する衛星破壊実験「ASAT」を実施しないとの誓約を結ぶと発表した。
ASATとは、敵国の通信衛星や監視衛星の破壊を目的とした攻撃だ。ロシアは2021年11月に地上から発射したミサイルで人工衛星を破壊する「接上昇対衛星(DA-ASAT)」実験を実施。これにより大量にデブリが発生し、国際宇宙ステーション(ISS)が退避行動を取るなど大きな影響が出ている。
「これらの実験は大量のデブリを発生させ、特に軌道上の衛星の完全性を損なうことにより、宇宙の安全とセキュリティに深刻な影響を及ぼす可能性がある」と、フランス政府は述べている。
ASATの禁止については、すでにアメリカやオーストラリア、カナダ、ドイツ、日本、ニュージーランド、韓国、スイス、英国が宣誓をおこなっている。一方でロシアと中国は、DA-ASATの禁止をうたった国連決議案に反対票を投じている。