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NASAの月探査機「CAPSTONE」、月軌道への遷移に向けてエンジン点火へ

2022.11.14 17:33

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)の月探査機「CAPSTONE」が米国時間11月13日、月軌道への遷移に向けてエンジン点火を実施する。

出典:NASA/ Daniel Rutter

 CAPSTONEは今年6月に打ち上げられた小型探査機で、電子レンジほどの大きさのキューブサットに相当する。その目的は、NASAが計画する月周辺基地「Gateway(ゲートウェイ)」と同じ「ハロー軌道(NRHO)」と呼ばれる軌道から、将来の月探査計画にむけてデータを収集することだ。

 NASAは、CAPSTONEの軌道への遷移の成功を確認するためには「少なくとも5日かかる」と予測している。月軌道へと遷移した後は少なくとも6カ月間、通信や広報などの試験をおこなう予定だ。この試験は、NASAの月探査機「LRO(ルナ・リコネイサンス・オービター)」とも共同でおこなわれる。

 CAPSTONEのこれまでの道のりは平坦とはいえず、今年7月には一時通信が途絶。また9月には軌道修正中にセーフモードに移行し、10月にようやく異常回転を停止することができた。

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