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ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡、超低温カメラの不具合を修正

2022.11.09 14:36

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)の「James Webb(ジェームズ・ウェッブ)」宇宙望遠鏡にて発生していた超低温カメラの不具合が修正されたことが、米国時間11月7日に発表された。

出典:Kevin Gill

 ジェイムズ・ウェッブは2021年12月に打ち上げられた宇宙望遠鏡で、折りたたみ式の6.5mの主鏡を搭載。太陽からの影響を避けることができる第2ラグランジュに設置されている。今年9月には超低温カメラの不具合により、中間赤外線観測装置(MIRI)による「中分解能分光(MRS)」での観測が延期されていた。

 ジェイムズ・ウェッブの運用を担当する宇宙望遠鏡科学研究所(STScl)の声明によれば、この問題は「特定条件下で光の波長を選択するホイールの、中央軸受部品の摩擦が増大していた」ことが原因だとしている。

 現在エンジニアは、延期されていた分光モードの利用再開にゴーサインを出しており、またホイールを安全に使用するための推奨事項を策定している。今後は、MRSを利用した土星の極域の観測が行われる予定だ。

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