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イリジウムもスマホと直接通信へ、CEOが計画発表–既存の衛星を活用
2022.10.25 15:28
衛星電話・インターネットサービスを提供するIridium(イリジウム)のMatt Desch(マット・ディッシュ)CEOは米国時間10月20日、スマートフォンと衛星が直接通信する計画を明かした。
Iridiumは地球低軌道(LEO)に衛星コンステレーションを展開することで、専用端末による音声通話や通信サービスを提供している。またスマートフォンと通信衛星による直接通信といえば、先日発表された「iPhone 14」シリーズにおけるGlobalstarの衛星を利用した緊急通報機能の実現も話題となった。
Desch氏によれば、Iridiumのスマートフォンによる衛星通信計画では、遠隔地での緊急事態における通信をサポートすることになる。「スマートフォンと接続できれば緊急ボタンだけではない、もっと多くのことができる」と、Desch氏は語っている。
同様の通信サービスを計画している企業とは異なり、Iridiumはスマートフォンへのサービス提供のために、新しい衛星を投入する必要がない。また同社は、衛星とスマートフォンを接続するための周波数帯を使用する許可を、すでにグローバルに取得している。
Desch氏によれば、Iridiumの長期目標はタブレットや時計などのデバイスも、衛星に直接接続することだという。同社はまた、自社の技術を自動車に組み込む長期的な計画も持っている。