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30年間稼働し続けている磁気圏観測衛星「GEOTAIL」に不具合
2022.10.21 14:20
米航空宇宙局(NASA)と日本の宇宙科学研究所(ISAS)による磁気圏観測衛星「GEOTAIL(ジオテイル)」が不具合により、ミッションが終了する可能性が指摘されている。
GEOTAILは1992年7月に「Delta II」ロケットによって打ち上げられ、地球磁気圏の「尾部」を観測してきた。当初は3年半のミッションが予定されていたが、2004年には過去最大級の太陽系外天体からのガンマ線を観測するなど、30年以上にわたり観測が続けられている。
しかし宇宙航空開発研究機構(JAXA)からの報告によれば、GEOTAILに搭載されている2台目のデータ記録装置が6月28日に故障。1台目のデータ記録装置も2012年に故障していることから、今後のミッションの継続が危ぶまれている。
GEOTAILは太陽からのエネルギーや物質が地球周辺にどのような影響を与え、また磁気圏の磁力線がどのように反発するのかを観測してきた。地球の磁気環境に影響を与えるガンマ線バーストを理解する上で、重要な役割を果たしてきた。